遺言書が残されていなかったときには二つの方法があります。

一つは、法定相続分とおり遺産を相続することです。

例えば、土地と建物が父名義の遺産として残されていた場合には、

母は2分の1 、子が二人いれば各4分の1 の法定相続分が民法で定められていて、その持分であれば、相続人同士での協議も必要なく、その土地と建物の母と子どもたち名義の共有の相続登記が可能となります。

父が残した預金など金融資産も同様の持分で相続できることになります。

ところが、母が土地と建物を相続したいと主張した場合や、子供らが土地がほしいと主張したり預金全額をほしいと主張した場合は、法定相続分とおりにはいかなくなることもあります。

この場合のもう一つの方法である、遺産分割協議が必要になります。

遺産分割協議では、相続人全員でどの遺産を誰が相続するかを協議します。

相続人全員で協議をして、全員が合意しなければ、その遺産分割協議は無効です。

相続人全員が合意して協議が整い、協議書を作成して相続人全員が署名、実印を押印して印鑑証明書を添付します。

この協議書に基づいて、母が仮に土地と建物を単独で相続した場合は母が他の相続人の協力などを要せず一人で自分名義に相続登記をすることができます。

遺産である預金などの解約手続きも同様にすることができます。

ところが、この遺産分割協議が整わない場合は、家庭裁判所での遺産分割の調停や審判、果ては本裁判まで争いがく場合があります。

最近の最高裁の司法統計によれば、相続人間で話し合いがつかず調停、審判、裁判となっているうち、5千万円以下の遺産で70%以上、1千万円以下の遺産で30%以上で争いになってます。

お金持ちだけの問題ではなく、少ない遺産でも争いが始まり裁判所へ持ち込むことが多いと言えます。

「私は残すような財産は少ない」からと放置しておくと、残され妻や子供たちを相続争いに巻き込んでしまうことにもなります。

そのためにも遺言公正証書を書き残しておく必要があると言えます。

遺産分割協議に関しても、ご相談に応じております。

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